【ベンチャー支援の現場から】東急電鉄、事業支援プログラム拡大

 ■海外VBや上場企業も対象に

 東京急行電鉄は、スタートアップ(創業初期)企業向け事業支援プログラム「東急アクセラレートプログラム」の応募対象を海外のベンチャー企業や上場企業にも拡大し、創業初期に限らず、事業が軌道に乗り始めた「ミドルステージ」、事業が多角化している「レイターステージ」の企業にも門戸を広げる。さらに期間の限定を外して通年で応募を受け付け、より多くの企業が参加できるようにした。

 応募テーマにあたる「募集事業領域」は「交通」「広告・プロモーション」「ツーリズム」「エンターテインメント」「スポーツ」「ヘルスケア」など16の領域があるが、このうち「建設」と「スマートホーム・スマートライフ」の2領域について海外ベンチャーや大手企業も応募できるようにした。最近、大手企業で新規事業をベースにした社内ベンチャー設立が相次いでいることも考慮した。

 通年の応募が可能になったことで、起業家は期間に縛られずに、新たなビジネスアイデアを思いついてから素早く柔軟な対応が取れるようになる。ビジネスプランが確立されているミドルやレイターも応募可能となり、より短期間で事業化できるようになるとみている。

 このプログラムは2015年度から実施。年1回、コンテスト形式で参加企業を募っていた。鉄道業界とベンチャーとの協業による事業支援プログラムとしては草分け的存在となっており、応募件数は延べ350件に達する。中古集合住宅のリノベーション事業を展開するリノベる。(東京都渋谷区)などと資本業務提携するなど、東急グループ全体での沿線価値の向上に役立てている。

 従来と同じく今後も、優秀なビジネスプランをもった起業家に対し、東急電鉄の各部署からメンター(世話役)が派遣され、実現可能なビジネスプランに磨き上げる。

 サービスの実用化を目指したテストマーケティングにあたっては、東急電鉄が駅構内などを提供し、ベンチャーの成長を後押しする。