【山本隆三の快刀乱麻】競争が激化するEV用電池市場 (1/5ページ)

中国南東部・福建省に設置されたEVの充電施設(ブルームバーグ)
中国南東部・福建省に設置されたEVの充電施設(ブルームバーグ)【拡大】

  • BYDに投資するウォーレン・バフェット氏(AP)

 ■欧州企業連合や英国も参入

 中国や欧州主要国が、大気汚染・地球温暖化対策や自国の自動車関連産業の振興を狙い、電気自動車(EV)導入の目標あるいは政策を相次いで打ち出している。導入に積極的な中国政府は、2025年の自動車販売見通し3500万台のうち、少なくとも20%をEV主体の新エネルギー車にするとしている。欧州主要国も、30年あるいは40年のEV導入目標を打ち出している。

 そんな動きに先駆けてEV導入に動き出す地域、企業もある。ロンドン市内には2万4000台のタクシーがあるが、今年1月以降に導入されるタクシー車両はEVのみとする規制が導入された。大気汚染・地球温暖化対策のためだ。既存のタクシー車両も、EVに切り替えれば最低7500ポンド(約110万円)の補助が受けられる。

 EVタクシー導入にあたり問題になったのは、充電スタンドだ。バッテリー切れで動かなくなるのを防ぐため、米ゼネラル・モーターズのEV「ボルト」のように発電機としてのエンジンを搭載することにより、ガソリンでも走行可能なプラグインハイブリッド(PHV)仕様にしているが、ガソリンを使っては環境対策の効果が薄れる。このため、30分で電池性能の80%まで充電可能な急速充電器が300基設置されることとなり、昨年末までに75基が設置された。

 企業では、世界的に宅配事業を展開している米UPSが、ロンドン市内の配送用トラックのEV化を3月に発表した。充電設備が拡充してきたため、EVトラックを現在の52台から数年以内に170台まで増やす計画だ。

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