三菱自2年ぶり黒字転換 益子CEO「V字回復に向け順調な滑り出し」

 三菱自動車が9日発表した2018年3月期の連結決算は最終利益が1076億円だった。前期の最終損益は燃費不正問題の影響で1985億円の赤字だったが、2年ぶりに黒字転換した。軽自動車などの販売が好調だった。日産自動車と企業連合を組んだことによるコスト削減効果も寄与した。

 国内では軽自動車などの販売が回復し、中国や東南アジアでの新車投入の効果もあった。中国ではスポーツ用多目的車(SUV)のアウトランダーが好調で、インドネシアではミニバンのエクスパンダーなどの売り上げが大きく伸びた。売上高は前期比15%増の2兆1923億円だった。19年3月期は国内などで新車種の投入を予定し、増収増益を見込む。

 益子修最高経営責任者(CEO)は「V字回復に向け順調な滑り出しになった。気を緩めず信頼回復に努めたい」と話し、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などに投資を進めると説明した。