【木下隆之のクルマ三昧】プリウスがクラウンより大きくなる!? クルマの肥大化が一気に進むわけ (1/3ページ)

 旧い車と乗り比べると、クルマの肥大化をあらためて意識することがある。マスコミの取材で新旧モデルを乗り比べすることも少なくないけれど、そのたびにサイズの違いに愕然とする。僕の目には、あんなに大きく堂々と見えた昭和のビックセダンが、平成が終わろうとしている今では大衆セダンのように華奢に思えてガッカリ、なんてこともあるのだ。

◆あのGT-Rもデビュー時は…

 かつて日本を代表する高級セダンの雄「トヨタ・クラウン」だって、先々代のモデルになると小さな乗用車のようである。まだ街中で見かけることもある7代目(1983~1987年)クラウンを例にすれば、全長は4860mm、全幅は1720mm。最新のプリウスは全長が4540mmであり、全幅は7代目クラウンよりも40mmも幅広の1760mmなのである。

トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」

トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」

 一世を風靡したR32型スカイラインGT-Rが1989年にデビューした時、「スポーツカーとしては大きすぎませんか!?」と影口を叩かれもしたけれど、それでも全長は4545mm、全幅は1755mmだった。プリウスよりも前後にわずか5mm長いだけで、逆に横幅は5mmも狭かったのだ。「あれっ、そんなに小さかったっけ!?」である。

 そう、クルマは時代とともに大きく重く肥大化しているのである。

◆性能拡大の要求で肥大化へのスパイラル

 そうなる最大の理由は、安全性能や動力性能の要求に応えるからであろう。

安全性確保は重量増を招く