【マネジメント新時代】カーシェアリングでの「成功のカギ」を考える (1/3ページ)

パリ市内を走る自動車。パリはカーシェアリングで先進的な取り組みを進めている(ブルームバーグ)
パリ市内を走る自動車。パリはカーシェアリングで先進的な取り組みを進めている(ブルームバーグ)【拡大】

 □日本電動化研究所代表取締役・和田憲一郎

 約6年ぶりにパリを訪問した。パリは「オートリブ」という名称で2011年から大規模にカーシェアリングを行っている。また、近年はパリだけでなく、各地域でカーシェアリングやライドシェアサービスが盛んになっている。このような中、カーシェアリングを成功させるためには、マネジメントとしてどのようなことを考えなければならないのか考えてみたい。

 パリ市が積極推進

 筆者は、パリのオートリブというカーシェアリングと少なからぬご縁がある。というのは、三菱自動車で新世代電気自動車(EV)「i-MiEV(アイ・ミーブ)」を開発していた2008年当時、パリ市からの要請で試作車を持ち込み、現地関係者への説明と、簡単な試乗会を行った経緯があるからである。

 なぜパリ市がEVとカーシェアリングに関心を示したかといえば、市内にはルーブル美術館をはじめ、建物の外に多くの歴代の皇帝やキリスト教司教などの像が数多く飾ってある。しかし、近年は排ガスなど空気の汚れにより、その像に傷みが発生するなど観光都市としての機能保存に頭を悩ませていた。

 その対応策を考えていたが、07年頃から日本で量産型のEVを開発中とのニュースが流れ、パリでは導入が決まっていないにもかかわらず、ぜひとも車両に関する説明、そしてできれば試乗会をという要請があったのである。

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