NTT新社長の沢田純氏 技術畑に止まらない実績

NTTの次期社長に内定した沢田純副社長と鵜浦博夫社長(左)=11日、東京都千代田区
NTTの次期社長に内定した沢田純副社長と鵜浦博夫社長(左)=11日、東京都千代田区【拡大】

 最終利益を3年連続で更新し、株価を3倍以上に引き上げるなど、大きな実績を挙げた鵜浦博夫社長の後任となるだけに、11日の記者会見では「光栄と同時に大変な重責だ」と緊張した面持ちで語った。

 第4代社長の宮津純一郎氏以来となる理系出身だが、鵜浦氏が進めてきた情報システムサービスの海外展開に向けた企業買収や、NTTセキュリティ社長として海外でのサービス提供にも積極的に取り組み、技術畑にとどまらない実績を残してきた。

 国際畑のエースとして高く評価され、社内外から鵜浦氏の後継候補の筆頭と早くから注目されてきたが、今後、NTTの収益の柱となる「グローバル事業」や「情報システム」に精通している点などが決め手となったようだ。

 鵜浦氏は、「グローバル、国内(の事業)、人事担当など、副社長として最も多忙で(ありながら)成果を上げてきた。安心して任せられる」と大きな期待を寄せた。

 好きな言葉は「インテグリティー(誠実さ)」。趣味はNTTグループのラグビーチームの観戦だが、合唱や読書などにも親しむ。

(大坪玲央)