日本航空、LCC本格参入へ 20年にも中長距離路線

LCC設立方針について発表する日本航空の赤坂祐二社長=14日午前、東京都品川区
LCC設立方針について発表する日本航空の赤坂祐二社長=14日午前、東京都品川区【拡大】

 日本航空は14日、成田空港を拠点にアジアや欧米などの中長距離の国際線を運航する格安航空会社(LCC)を設立すると発表した。東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年の運航開始を目指す。これまではLCCへの一部出資にとどまっていたが、本格的な参入に乗り出す。

 日航の赤坂祐二社長が東京都内で記者会見し「訪日外国人客の増加促進の一翼を担いたい」と語った。訪日客や海外に旅行する日本人観光客らの取り込みを狙う。準備会社を今年7月に設立する予定。当初は中型機のボーイング787を2機使用する。 日航が豪航空大手カンタスグループとそれぞれ33%超出資するLCCのジェットスター・ジャパンは国内線のほか、日本とアジアを結ぶ短距離の国際線を手掛ける。これに対して新会社は中長距離を提供し、カバーする市場が広がる。一方、ANAホールディングス(HD)は19年度末をめどに傘下のLCC、ピーチ・アビエーションとバニラ・エアの2社を統合し、20年をめどにアジアの中距離路線へ進出する方針だ。