利益志向強い金融界と一線 鎌倉投信の「社会の持続的発展を重視」する姿勢 (1/3ページ)

神奈川県鎌倉市にある鎌倉投信の本社でインタビューに応じる鎌田恭幸社長(ブルームバーグ)
神奈川県鎌倉市にある鎌倉投信の本社でインタビューに応じる鎌田恭幸社長(ブルームバーグ)【拡大】

 鎌倉投信社長の鎌田恭幸氏(53)は43歳で同社を創業するまでに、ドットコムバブルや世界的な金融危機につながる時代を目の当たりにし、投資先の最終利益しか気にしないような金融界の在り方に疑問を感じるようになっていた。

 バークレイズ・グローバル・インベスターズなどで20年近く資産運用のプロとしてキャリアを築いていた同氏は「金融業界は利益志向が強い。その側面がだいぶ色濃くなったと思い、離れようと思った」と当時を振り返る。

 古民家でファンド

 そして「社会の持続的発展に貢献する」ため投資スキルを生かそうと、バークレイズ時代の同僚らと鎌倉投信を2008年11月に設立。金融危機の発生直後のことだった。本社は東京の高層ビルではなく、鎌倉の築90年の古民家に置いた。古都である鎌倉が歴史的建造物の保存や環境保護に前向きで、同社の姿勢に合ったという。

 鎌倉投信が提供する投資信託は「結い2101」のみ。10年3月の設定以降のトータルリターンは101%と、東証株価指数(TOPIX)の114%に及ばない。だがブルームバーグの集計データによれば、今年に入り日本株が売られる中での年初来リターンはプラス0.7%と、同種ファンドの96%に勝る。

 鎌倉投信によると、顧客数はここ4年で倍以上に増えた。今年3月時点での口座数は1万8000を超え、運用資産は349億円に上る。

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