新日鉄住金が「日本製鉄」に社名変更へ 「住金」消え、日本発祥アピール

社名変更の記者会見をする(左から)新日鉄住金の進藤孝生社長、日新製鋼の柳川欽也社長、新日鉄住金ステンレスの伊藤仁社長=16日午後、東京都中央区の鉄鋼会館
社名変更の記者会見をする(左から)新日鉄住金の進藤孝生社長、日新製鋼の柳川欽也社長、新日鉄住金ステンレスの伊藤仁社長=16日午後、東京都中央区の鉄鋼会館【拡大】

  • インタビューに応じる新日鉄住金の進藤孝生社長(春名中撮影)

 新日鉄住金は16日、来年4月1日に社名を「日本製鉄」に変更すると発表した。また傘下の日新製鋼を完全子会社化し、来年4月をめどにステンレス鋼板事業を統合することも発表。新社名の下で事業構造改革を加速させ、国際競争力を高める狙いだ。

 新日鉄住金は日本発祥の製鉄会社として、世界で成長するのにふさわしい包摂的な社名にするとしている。6月予定の株主総会を経て正式に決定する。

 新日鉄住金の進藤孝生社長は東京都内で記者会見し、「日本製鉄」に社名を変更する狙いを「グローバルに展開する際、日本発祥の製鉄会社であると明確に打ち出したい」と説明した。戦前に国策会社として活躍した「日本製鉄」の名称は「意識せず決めた」と話した。

 日新製鋼の完全子会社化の狙いについて「供給過剰など極めて厳しい事業環境に対応し、早期に競争力を強化する必要があると判断した」と説明した。

 完全子会社化後の来年4月をめどに、日新製鋼の衣浦製造所(愛知県碧南市)と周南製鋼所(山口県周南市)のステンレス鋼板事業を新日鉄住金が引き継ぐ。

 新日鉄住金は、旧新日本製鉄と旧住友金属工業が2012年10月に合併して発足した。旧住友金属の名称は社名からなくなる。

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