「ユニコーン島」、中国成都に建設へ

 「ユニコーン島」、中国成都に建設へ

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 【成都(中国)2018年5月16日新華社=共同通信JBN】有名な米国人投資家であるアイリーン・リー氏は2013年、未上場で評価額が10億米ドル以上かつ創業10年以内のスタートアップ企業を「ユニコーン」と命名した。この概念はまずシリコンバレーで流行し、その後瞬く間に世界中に広がった。

 ユニコーンという概念が生まれた地である米国は、世界最多数のユニコーン企業を抱える。しかし、こうした優位性は中国ユニコーンの急速な台頭により失われつつある。

 著名な米ベンチャーキャピタル投資機関CB Insightsが昨年9月公表した世界のユニコーン企業のリストによれば、2017年には新たに59の世界的なユニコーン企業が登場し、このうち19社は中国発で全世界の増加のほぼ3分の1を占めた。CB Insightsはまた、その記事の中で、世界的なユニコーン企業の勢力図において米国の優位性は揺らいでおり、米国のユニコーン企業が全体に占める割合は2013年の75%から2017年(第1-3四半期)の41%に減少していることを指摘した。中国はユニコーン企業の数で2015年に欧州を追い越し、米国に迫っている。

 中国が2014年にユニコーン企業の点でゼロの壁を突破したばかりであることは注目に値する。中国のユニコーン企業はその数を劇的に伸ばしただけでなく「質」の面でも優れた実績を上げている。CB Insightsが発表した2017年の世界のユニコーン企業リストにおいて、中国のDidi Chuxing(滴滴出行)、MUNIおよびMeituan-Dianping(美団-大衆点評)はトップ10入りを果たした。

 後発、短い成長サイクルおよび爆発的な力強さを特徴とし、中国のユニコーン企業は急速に台頭し、中国経済の急速な台頭を反映している。これは中国が世界の大国へと変革しつつあることの象徴とみなされる。

 現在、中国のユニコーン企業のほとんどは、北京・上海および深センなどの1級都市に集中している。しかし、他の都市でのユニコーン企業の発展も目覚ましい。

 最近、中国西部の都市・成都は、ユニコーン企業を引き付け、育成することに非常に積極的である。

 昨年12月、成都市政府は中国最初の「ユニコーン島」の全体的な設計案の募集を行った。これには、世界中の知恵を結集し、ユニコーン企業のシナリオ育成基盤および環境保護の革新区域を創設し、成都を中国の、そして将来的には世界中のユニコーン企業の拠点として構築する狙いがあった。

 今年3月、設計案に関する国際的な検討会議が成都で行われた。多数の有名な国際的設計事務所が会議に参加した。最終的な設計案は、近いうちに発表される見通しである。計画によれば「ユニコーン島」は現在設立済みのユニコーン企業に用地を提供するだけでなく、成都のユニコーン企業を育成・支援する。

 シンガポールの南洋理工大学のシュー・グアンリン終身名誉校長は、成都の住みやすさはユニコーン島を創設する上で大きな競争優位だと考えている。シュー氏は「中国西部でユニコーン企業が集結する場を開発することができる都市があるとしたら、成都をおいて他にはない」と述べた。米国の経済発展の歴史を振り返れば、最初の発展は東海岸地域で起こり、その後内陸部へと拡大した。中西部の大都市シカゴは世界で最も有名な国際金融センターの1つであり、国際的な中継地の1つでもある。発展を遂げた中国東部に比べ、成都は大きな潜在可能性を秘めている。

 China's Ministry of Science and Technology(中国科学技術部)のTorch Center(トーチセンター)および関連する専門機関が今年3月発表した2017年の中国ユニコーン企業発展報告によれば、Xinchao Media Group Co., Ltdは成都初のユニコーン企業となり、推定評価額は15億米ドルだった。Chengdu XGIMI Technology Co., Ltd.およびMedlinkerなどの成都の地元企業が2018年にユニコーン企業に仲間入りする可能性が最も高いと評価された。

 優れた地元企業を助成するために、成都は2017年末にすべての地元企業を対象に調査を実施した。調査では、成都に31の潜在的ユニコーン企業(創業5年以内で推定評価額が1億米ドルまたは創業5年以上が経過し評価額5億以上10億米ドル未満の企業)が存在していることがわかった。事実、成都は、2022年までの7を超すユニコーン企業および60を超す潜在的ユニコーン企業の実現という目標を推進している。

 他の中国都市と同様、成都のユニコーン企業の急速な発展は、近年、地元企業を支援し外国企業を引き付ける関連優遇政策により勢いを増している。XGIMIのチョン・ボー最高経営責任者(CEO)は、そのことに強く感銘を受けた。同CEOによれば、成都で自分の事業を始めることを選んだ若い人々は、志を同じくする多くのパートナーを見つけることができる地元の起業環境に明らかに引き付けられている。加えて、スタートアップ企業への成都の支援と優遇政策も、夢の実現を目指す若い人々を成都に引き付けている。

 成都のユニコーン企業の急速な発展は、中国の全体的な技術革新力の向上を示している。そう遠くない将来、中国西部により多くのユニコーン企業が出現し、「ユニコーン島」は第2のシリコンバレーになるかもしれない。

 ソース:Chengdu Municipal Government