ゼロックスCEOに大株主推薦ビセンティン氏 富士フイルム買収一層困難

 米事務機器大手ゼロックスは16日、富士フイルムホールディングス(HD)による買収に反対する大株主カール・アイカーン氏が推薦したビセンティン氏を最高経営責任者(CEO)に任命したと発表した。

 アイカーン氏の投資会社でCEOを務めるコッツァ氏はゼロックスの会長に選ばれた。アイカーン氏が推す人物が主要な地位を占めることになり、富士フイルムHDによる買収は一段と難しくなりそうだ。

 ビセンティン氏は3月から、富士フイルムHDによるゼロックスの買収提案に関してアイカーン氏側のコンサルタントを務めていた。

 ゼロックスは16日、株主総会を7月31日に開くことも発表した。この場で取締役を承認する。

 ゼロックスは13日、アイカーン氏らと和解し、富士フイルムHDによる買収計画を破棄すると発表。アイカーン氏が推薦する人物がゼロックス取締役会の過半数を占める計画も明らかにした。(ニューヨーク 共同)