フィンテック新会社設立へ 群馬、池田泉州など地銀7行連携

 群馬銀行や池田泉州銀行など地方銀行7行が金融とITを結びつけるフィンテックの新会社の設立を検討していることが25日分かった。各地の地銀が県境を越えてフィンテックで提携するのは初めて。

 新会社「フィンクロス・デジタル」を6月にも設立する見通しだ。出資を検討しているのは他に筑波銀行、千葉興業銀行、福井銀行、山陰合同銀行、四国銀行で、デジタル化戦略に関する連携協定を結ぶという。

 新会社では、人工知能(AI)を融資に応用する新システムを開発するほか、インターネットバンキングに関する技術の研究なども手掛けるとみられる。

 地銀の経営環境は厳しさを増している。日銀の大規模金融緩和策による低金利で利ざやが縮小し、人口減に伴う将来的な資金需要の減少も見込まれる。

 各行の営業区域内での中小企業や個人向け融資で収益を上げるのが難しい中、離れた地域にあり利害関係の少ない銀行同士が支え合うことで、営業を効率化する。