【ハザードマップ】ゴールデンゲイン/毛利興産

 ■シェアハウスのスキーム完全崩壊

 ▼ゴールデンゲイン ゴールデンゲインは5月22日、東京地裁から破産開始決定を受けた。

 同社は投資家向けシェアハウスの企画、建築、販売を手掛けていた。シェアハウス用地の販売実績があるほか、足立区、葛飾区、板橋区、練馬区など都内の住宅地域を中心に自社ブランド「ゴールデンゲイン」シリーズのシェアハウス運営事業を展開し、2017年には月間約10物件のシェアハウスをオープンさせていた。投資用不動産として新築、土地の仕入れから建築(外注)、販売のほか管理・運営も協力会社と連携して手掛け、サブリース方式で投資家向けに販売。シェアハウスへの社会的な注目を背景に取り扱い物件は急拡大し、業歴は浅いながらも設立2年目の16年10月期には約43億1100万円の売上高をあげていた。

 しかし、業容拡大の一方で入居率の低下やシェアハウスサブリース業に対する一部金融機関の融資姿勢の変化などから業況が悪化。17年12月には代表を除く全役員が退任する一方、サブリースオーナーへの家賃支払いの停止や外注費の未払いなどの支払いトラブルが表面化。債権者から破産を申し立てられ、今回の措置となった。

 ▼毛利興産 毛利興産(旧山田屋アタック)は5月2日、東京地裁から特別清算開始決定を受けた。

 同社は東京都江戸川区内を中心にスーパー「アタック」を展開。食品や酒類、雑貨などの販売を手掛け、2014年8月期は売上高約59億円を計上した。しかし、同業との競争が激しく赤字運営から多額の債務超過へ陥っていた。

 こうした中、17年9月に会社分割で新設したアタック(東京都港区)にスーパー事業などを譲渡。アタックは大手外食チェーンの関連会社となった。

 山田屋アタックは清算手続きに入り、17年11月の株主総会の決議で解散。今年3月1日に社名を現商号へ変更していた。

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 〈チェックポイント〉

 ゴールデンゲインは破産したスマートデイズと同じビジネスモデルだった。一連のシェアハウス問題はスルガ銀行による書類改竄(かいざん)、行員への刑事告発など広がりをみせ、スキームは完全に崩壊した。同様の構造で業績を伸ばしてきたシェアハウス業者の動向に注目が集まっている。

 毛利興産は価格・品ぞろえともに有利な大手の攻勢を受けて経営環境が悪化した。スケールメリットと業務効率化による仕入れ・運営コストの削減は中規模スーパーにとって至上命題。スーパー「アタック」事業は、上場大手のもとで継続されるが、これまでの弱点を払拭し、新体制での再起に期待がかかる。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)

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【会社概要】ゴールデンゲイン

 ▽本社=東京都港区

 ▽設立=2015年3月

 ▽資本金=1億円

 ▽負債額=13億6900万円(2016年10月期決算時点)

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【会社概要】毛利興産(旧山田屋アタック)

 ▽本社=東京都江戸川区

 ▽設立=1971年5月

 ▽資本金=5000万円

 ▽負債総額=18億7668万円