英原発で本格交渉で合意 日立が発表 投資分担で一致

日立製作所の本社=東京都千代田区丸の内
日立製作所の本社=東京都千代田区丸の内【拡大】

 日立製作所は5日、英国での原発新設計画の最終的な投資判断に向けた協議に移ることで、英政府と基本合意したと発表した。英政府も4日に直接投資の検討を表明するなど、総額3兆円規模に上る事業費の分担の枠組みで一致し本格的な交渉に入る。日本政府が成長戦略の柱に置くインフラ輸出の中核事業はひとまず前進する。

 日立は「民間事業者として経済合理性の観点から最終的な判断を行う」とコメント。損失リスクが大きいと判断すれば、撤退する可能性もあり、決断を下す2019年までリスク軽減策の話し合いを続ける。

 世耕弘成経済産業相は5日の閣議後の記者会見で「交渉が進展している証しで大いに歓迎したい」と述べた。

 英政府は「原子力は英国のエネルギーの将来において重要な役割を持つ」と指摘し、日立の投資に期待感を示した。