【フロントランナー 地域金融】信金中金の地方創生の取り組み(4)

信金中金
信金中金【拡大】

 ■宿泊施設など取引先を旅行プランに

 信金中央金庫が取り組んでいる地域への団体旅行の誘致。その効果について、中小企業支援部ネットワーク推進室の藤田真成さんは、「途中、観光客が立ち寄る食事処やおみやげ物屋、宿泊施設が、旅行先信用金庫の取引先となっていれば、お取引先の売り上げ拡大にもつながります。特に信用金庫が主催する団体旅行については年配の方も多く、平日に実施されることが多いため、団体旅行を受け入れる側となる旅行先信用金庫のお取引先としては、売り上げが落ちる平日に観光客を受け入れることができ、その売り上げ拡大効果は非常に大きい」と話す。

 旅行先信用金庫が作成する旅行モデルコースの中身だが「観光スポットA・11時着」など具体的なタイムテーブルまで決めているものもあれば、複数のモデルコースを用意して選んでもらう形式をとったり、観光スポット・宿泊施設・店舗をパンフレットに掲載し、その中から訪れる場所をピックアップしてもらう形もある。今年2月7日現在で、各地の信用金庫が計32のモデルコースを用意。いずれも好評だが、NHKの大河ドラマの舞台となった地域や、復興支援の一環として地震で被災した地域は、団体旅行によく採用されているという。

 また、信金中金では、全国の信用金庫で旅行モデルコースを団体旅行に組み込んでもらえるよう、各自治体などと交渉して計38の道県から「付加価値サービス」を引き出した。

 具体的には物産品・記念品(キーホルダーやクリアファイルなど)のプレゼント、観光パンフレット・観光ボランティアガイドの提供、ゆるキャラによるお出迎え、旅行代金の補助など。和歌山県などはファムツアーといって、信用金庫の団体旅行企画担当者が、下見旅行を行う際のアテンドや費用負担などを行っている。これらは、団体旅行を企画する信用金庫が旅行先を決める際のインセンティブになるほか、観光客の満足度向上にもつながっている。

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 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp