【ワークスタイル最前線】コクヨの木下洋二郎氏 「イング」開発を牽引 (1/3ページ)

ファニチャー事業本部ものづくり本部1Mプロジェクトの木下洋二郎氏
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  • コクヨの次世代型オフィスチェア「イング」

 ■座る概念変え創造性底上げ

 日本人は仕事で座っている時間が長いという。そして、座り過ぎは健康に悪いともいう。この5~6年、“座り過ぎ害悪説”が盛んに唱えられている。しかし本当にそうなのか。

 座り過ぎ害悪説疑う

 事務用品やオフィス機器を手掛けるコクヨでオフィスチェアの開発を担っている技術者らは、この風潮に強い違和感を覚えた。確かに同じ姿勢を長時間続けることは良くない。エコノミー症候群などもそうして起きるのだが「同じ姿勢を続けることと、座ることはイコールではないはずだ」(ファニチャー事業本部ものづくり本部1Mプロジェクトの木下洋二郎氏)。コクヨと次世代型オフィスチェアとの格闘は、こんな疑問からスタートした。

 椅子は西洋のものだ。このため、椅子文化のある西洋こそが、いい椅子を生み出すことができる、というムードが業界にはあるという。しかし、木下氏らコクヨの開発チームは「仕事のための椅子なら日本人にも良いものが作れる」と考えた。

 木下氏は、社内の研修で禅寺の修行体験に参加したことがある。それは「修行だけに、しんどかった」という記憶として残っているが、半面で、座禅を組む(座る)のは精神統一のため。日本では、華道でも書道でも大切な所作をするために座る。座るのは“仕事のため”なのだ。

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