シャープ、パソコン事業に再参入 東芝事業を40億円で買収

 シャープは5日、東芝からパソコン事業を買収すると発表した。買収額は約40億円。10月1日に手続き完了する見通し。平成22年に撤退したパソコン事業に再参入することで、成長を加速させるねらいだ。

 東芝は経営再建に向けて不採算事業の整理を進めていた。「ダイナブック」ブランドでノートパソコンを展開していたが、業績が悪化していた。

 シャープは経営危機から28年8月、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入り、業績回復を続けていた。

 シャープも7年から22年まで「メビウス」ブランドでパソコン事業を展開していた。再参入で自社でパソコンを手がけることで、主力である液晶パネルの供給先を増やすことができ、パソコンの組み立てで部品調達網を持つ鴻海との協業効果も高まる。