トルコ原発継続へ 三菱重工「全力尽くす」

 三菱重工業の安藤健司副社長は5日開いた事業説明会で、同社が参加するトルコの原発新設計画について「できる限り全力を尽くすことに変わりない」と述べ、計画に継続参加する考えを表明した。同計画では、安全対策などで総事業費が当初想定の2倍以上に膨らみ採算確保が難しくなっている。これを受け伊藤忠商事が計画からの離脱を決めており、三菱重工の判断が引き続き焦点となる。

 計画は、トルコ北部の黒海沿岸シノップに新型軽水炉を4基建設し、2023年に稼働を目指すという内容。現在は事前の調査を進めており、三菱重工の宮永俊一社長は5月8日の会見で「事前調査は数カ月程度かかる」との認識を示し、安藤副社長も「その状況に変化はない」と述べた。

 トルコへの原発輸出は13年に日本とトルコの政府間で合意。だが、東京電力福島第1原発事故の影響で安全対策費がかさみ総事業費が当初想定の2兆円より2倍以上高くなる見通しになっている。このため調査に加わっていた伊藤忠がコスト増などを理由に参加を見送った。三菱重工は、事前調査の結果を踏まえ事業化に向けた方針を日本、トルコ両政府と協議する考え。