テスラ、電池原料「青田買い」 豪資源会社と工場建設前に契約 (1/2ページ)

オーストラリアのリチウム採掘現場。テスラはリチウム水酸化物の需給逼迫を見越し、原料の川上部門にまで手を回す(ブルームバーグ)
オーストラリアのリチウム採掘現場。テスラはリチウム水酸化物の需給逼迫を見越し、原料の川上部門にまで手を回す(ブルームバーグ)【拡大】

 米電気自動車(EV)大手テスラはオーストラリアの資源会社との間で、今後建設する工場で製造するEV向け電池の原料、リチウム水酸化物の供給を2021年以降に受ける契約を結んだ。EV電池燃料向け原料の需給の逼迫(ひっぱく)ぶりをあらためて示した形だ。

 テスラに原料を供給するのはメルボルンを拠点とするキッドマン・リソーシズ。同社の発表によると、同社は西オーストラリアに精製工場を建設し、当初、3年間の生産分をテスラに供給する。金銭面の条件は明らかにしなかった。

 キッドマンがチリの資源大手ソシエダド・キミカ・イ・ミネラ・ド・チリとの合弁ベンチャーで、入手が極めて難しいリチウム水酸化物を供給するのは2021年以降になる。世界3位の硬岩リチウム鉱床があるホランド山の採鉱場は来年まで建設されない。

 10年で10倍値上がり

 カナダ金融大手カナコード・ジェニュイティのアナリスト、レグ・スペンサー氏(シドニー在勤)は電話取材に応じ、「この取引が、3年間はテスラがキッドマンの製造物を利用できない内容であるという事実は、この部門で起きている事態の緊急性を示すものだ。われわれは、自動車メーカーがわざわざ上流部門、それも独立系の鉱床にまでやってきてまで供給を確保しようとする強い意欲を目の当たりにしている」と指摘した。

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