米輸入車関税 欧州も反発、米消費者に不利益

 米国の輸入車関税引き上げ検討には、約120万台の乗用車を対米輸出する欧州も反発を強める。現地の消費者にとっても輸入車の価格上昇などデメリットとなる可能性が大きく、米国経済にとってかえってマイナスになりかねない。

 欧州車は米国でも人気で、調査会社マークラインズによると、昨年はメルセデス・ベンツ37万台、フォルクスワーゲン34万台、BMWが31万台売れた。現地生産もしているが、欧州自動車工業会の集計では欧州連合(EU)の車の輸出額1250億ユーロ(約16兆円)のうち、米国向けは最大の30%。独IFO経済研究所は、関税引き上げでドイツが最大の影響を受け、国内総生産(GDP)が50億4300万ユーロ(約6500億円)減ると試算。ドイツ勢が得意な高級車は「高価で1台当たりの関税引き上げ額も大きくなる」(エコノミスト)ためだ。

 一方、関税引き上げで米国の消費者が目当ての輸入車を購入できなかったり、自動車市場で価格が高止まりしたりする可能性もある。トヨタ自動車の米国法人は声明で、「自由な貿易が、米国のお客さまにより多くの選択肢を提供する方法だ」と主張している。