【検証エコノミー】ルネサスとJDI、「日の丸再編」で明暗 改革主導キーマンの存在大 (1/4ページ)


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 官民ファンドの産業革新機構が支援した「日の丸再編」で明暗が分かれている。半導体大手のルネサスエレクトロニクスは革新機構による保有株の売却が進み、経営再建が最終段階に入る一方、液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI)は平成30年3月期に過去最大となる赤字を計上するなど綱渡りの経営が続く。ともに複数の電機大手から切り出した事業を再編した企業だが、大きく差が開いたのはなぜか。(万福博之)

 「しっかりとしたバランスシートにできず、じくじたる思いだ」。革新機構の志賀俊之会長は4月の記者会見で苦しい胸の内を語った。半期に1回の投資活動報告の場で質疑の大半はJDIに費やされた。

 JDIは3月末に第三者割当増資などで550億円を調達すると発表。液晶パネルの受注増に対応する部材調達や生産設備の導入に充てる。増産対応の運転資金の確保に苦慮するほど追い詰められている。

 一方、同じ記者会見で革新機構の勝又幹英社長はルネサスに関して冗舌だった。「成長を考えると、上場企業として財務の柔軟性は大事だ」。ルネサスに45.6%出資していた革新機構は4月26日までに株式の12.2%を市場で売却。株式の流動性が高まり、投資家らが市場で株を売買しやすくなったため、増資などの機動的な資本政策を進めやすくなった。

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