富士フイルム、2社の買収完了 再生医療分野へ進出加速

 富士フイルムホールディングス傘下の富士フイルムは5日、JXTGホールディングス傘下で再生医療事業を手掛ける2社の買収を完了したと発表した。約8億ドル(約879億円)で2社の全株式を取得した。買収を機に、成長が見込める再生医療分野への進出を加速する考えだ。

 買収したのは、米アーバイン・サイエンティフィック・セールス・カンパニー(カリフォルニア州)とアイエスジャパン(埼玉県戸田市)。細胞培養に不可欠な「培地」と呼ばれる物質を製薬会社や研究機関に納入。2社で世界シェアの約10%を占める。

 培地はバイオ医薬品の普及に伴い成長が見込まれている。

 富士フイルムは傘下の富士フイルム和光純薬でも手掛けており、今回の買収で製品を拡充するほか、海外販売の拡大を図る。