【フロントランナー 地域金融】信金中金の地方創生の取り組み(5)

花巻空港で信用金庫の役職員が観光客を迎え入れたセレモニーの様子
花巻空港で信用金庫の役職員が観光客を迎え入れたセレモニーの様子【拡大】

 ■チャーター便利用し双方向で誘致

 信金中央金庫の団体旅行誘致の代表例に、花巻信用金庫(岩手県花巻市)とたちばな信用金庫(長崎県諫早市)の双方向の団体旅行誘致がある。特にポイントとなったのがチャーター便の利用だ。

 岩手県と長崎県の間にも直通便はないが、双方向の団体誘致とすることで、花巻空港-長崎空港の間を結ぶチャーター機を往復で利用することができるようになった。参加者は双方約70人。お互いの営業エリアをツアーで回り、旅行先信用金庫の取引先の売り上げ増や地方空港の活性化にも寄与した。

 個人で旅行する場合なら、乗継ぎなどでどうしても時間がかかってしまう。だが直通便とすることで、観光時間が多くとれるようになり、参加者にも大好評だった。また、双方の信用金庫の役職員が、空港で観光客を迎え入れるなどのセレモニーも開催。通常の旅行にはないお得感が得られることから、特に年配の人は感激し、地域の印象アップ、リピーターにもつながっているという。

 最近は訪日外国人客の増加もあり、“体験型”の旅行ツアーが人気を集めている。中小企業支援部ネットワーク推進室の荒巻和伸室長は、「旅行先信用金庫には、そのような最新ニーズも踏まえて旅行モデルコースを作成していただくよう、さまざまなサポートを行い、より多くの団体旅行誘致につなげていっていただきたい」と話し、同室の藤田真成さんも「信用金庫の団体旅行でしか得られない付加価値サービスがあることをより前面に押し出していき、多くの信用金庫の団体旅行に組み込んでいただくよう努めていきます」と、団体旅行誘致に意欲をみせる。

 今後、さらに情報発信を強めるという信金中金。その取り組みによって全国261ある信用金庫同士の連携が一段と強まり、地域創生につながることが期待される。

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 (編集協力)近代セールス kindai-sales.co.jp