金融庁、来年にFATFの審査控え資金洗浄で地銀検査を検討

金融庁が入る合同庁舎=東京・霞が関
金融庁が入る合同庁舎=東京・霞が関【拡大】

 金融庁がマネーロンダリング(資金洗浄)対策が不十分な地方銀行、信用金庫に対して立ち入り検査を検討していることが6日、分かった。検査などを通じて実効性のある対応がとられなければ、業務改善命令などの行政処分を出す。

 金融庁は海外への送金業務を行うすべての金融機関に対し、顧客の送金目的や送金額に不合理な点がないかなどの点検を求めた。報告内容を精査した上、問題が見つかった金融機関に7月以降、立ち入り検査に入る。

 政府はこれまでに、犯罪収益移転防止法を改正するなどしたが、金融庁は金融機関の体制強化が必須だと判断し、今年2月に企画室を設置。3月中旬に各金融機関に対して、マネロン対策に関して法律に基づき状況を報告するよう命じた。

 各金融機関は、金融庁に対策状況をすでに報告。金融庁はメガバンクに比べ、海外送金の専門人員や経験の少ない中小の地銀でマネロンの疑いがある送金が行われたとみている。四国地方の銀行から昨年、北朝鮮関係者が役員を務める貿易会社名義の香港の銀行口座に計5億5000万円を不正送金した疑いがある事案もみつかっている。こうした動きは、マネロンやテロ資金供与対策の国際基準策定機関「金融活動作業部会(FATF)」の国内金融機関への審査を来年に控えていることが大きい。