【ビジネス解読】豊田章男社長はジョブズになる? トヨタの社名から「自動車」が消える日 (1/4ページ)

完全自動運転の試作車「e-Paletteコンセプト」を披露するトヨタ自動車の豊田章男社長=1月、米ラスベガス(共同)
完全自動運転の試作車「e-Paletteコンセプト」を披露するトヨタ自動車の豊田章男社長=1月、米ラスベガス(共同)【拡大】

  • 2018年3月期連結決算について、記者会見するトヨタ自動車の豊田章男社長=5月9日、東京都文京区
  • 2018年3月期連結決算について、記者の質問に答えるトヨタ自動車の豊田章男社長=5月9日、東京都文京区(宮川浩和撮影)
  • 米アップルのiPhoneを手にするスティーブ・ジョブズCEO(当時)=2007年1月、米サンフランシスコ(AP)

 トヨタ自動車の豊田章男社長は、スティーブ・ジョブズ氏を目指している-。

 「100年に一度と言われる大変革の時代に直面している」。最近、折に触れてこう危機感を口にする豊田社長。電動化や自動運転など技術革新の「点」はみえるが、いったいその先にトヨタはどんな企業像を描いているのか。初の2部構成で開かれた5月9日の決算説明会での豊田社長の発言を読み解くと、米アップルを率いたジョブズ氏の歩みとの興味深い一致が浮かんできた。

 《トヨタを「自動車をつくる会社」から「モビリティー(乗り物)・カンパニー」にモデルチェンジすることを決断した》

 「自動車」を「コンピューター」に、「モビリティー」を「IT」に置き換えると、この発言はそのままアップルの変身に重なる。

 スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を世に送り出した2007年1月、ジョブズ氏は会社名をそれまでの「アップルコンピュータ」から「アップル」に改めた。

 当時は、ITの主役が、パソコンからインターネット利用のサービス環境(インフラ)そのものに代わっていく変革期。時代の流れを読み、より身近で、簡単にネットを楽しめるインフラとして、携帯音楽プレーヤーの「iPod(アイポッド)」やアイフォーンとともに、音楽・アプリ配信のサービスを経営の主軸に据えたのがジョブズ氏だった。

豊田社長の視線の先にあるもの