サントリーホールディングス(HD)傘下のサントリースピリッツが、主力国産ウイスキーの「白州12年」「響17年」の出荷を休止するというニュースは新聞やテレビ、インターネットのニュースで大きく取り上げられた。休止の原因となった原酒不足は、サントリー固有の問題ではなく、業界全体に波及。長期間の熟成が必要な商品だけに、対策を取っても、効果が出るのは10年以上先となるため、原酒不足は当面続きそうだ。
サントリーの出荷停止報道後、最も早く反応を見せたのが、ネットオークションサイトだ。希望小売価格8500円(税別)の白州12年が出品され、既に1本2万円近い価格まで値上がりしたり、即決価格が3万円程度に設定されたりするほどだ。
一般の店舗でも売り切れが相次ぐ。東京都中央区の酒販売店の店主は「もともと在庫が多い商品ではなく、売り切れた。予約を入れたいというお客も多いが、いつ入荷するか分からないので、断っている」というほどだ。
サントリーのウイスキー出荷停止は平成28年4月の「角瓶〈黒43度〉」以来だが、原酒不足はサントリーだけの問題ではない。