VIDA、日本食料理人の海外展開後押し

VIDAが中国福建省で設計を手がけた「千房エレガンス」
VIDAが中国福建省で設計を手がけた「千房エレガンス」【拡大】

 ■国内外研修でサポート、店舗設計受注へつなぐ

 飲食店を中心にした店舗の設計・施工事業を手がけるVIDA Corporation(ヴィダコーポレーション、東京都港区)は、農林水産省の補助事業の一環として、日本食料理人の海外展開支援事業に乗り出す。海外進出を視野に入れている飲食事業者など300~500人を対象として、今月下旬からセミナーを開催。その後、国内研修を経て8人まで絞り込んで海外研修に派遣する。VIDAは今回の事業を踏まえ海外出店の潜在需要を引き出すことで、現地での店舗設計の受注強化につなげていく考えだ。

 VIDAは支援事業の補助事業者として事業助成金の交付決定を受けた。これに伴い、東京をはじめ全国8カ所の主要都市で10回のセミナーを開催する。その中から25人を選抜し、実践的な内容の国内研修を行い、最終的には8人を海外の日本食レストランなどへ、9月から12月の約2週間を活用して派遣。現地市場の状況や食材などの調達法、商慣習などを学ぶことができる。渡航費や滞在費、日当などは支給される。日本食カテゴリーは懐石やすし、天ぷらといった伝統的な料理から、ラーメンやカレーライスに至るまで幅広い。

 欧米や東南アジアでは健康志向の高まりとともに、日本食の需要が急増。海外で日本食を取り扱う店舗はこの10年で5倍以上も増えたといわれる。ただ、日本産の食材をまったく使用しないなど、味の水準が著しく低い店舗も少なくない。

 こうした状況を放置しておくと日本食に対する信頼度が低下し、海外展開が鈍化する恐れもある。このためVIDAは今回の事業を通じ日本食文化の普及と海外進出しやすい環境づくりを支援する。

 VIDAの年間売上高は50億円程度。海外売り上げの比率は約1割だが、こうしたサポート策を通じ、5年後に5割まで引き上げる計画だ。