日本郵便とJR東提携、地域活性化が柱 農産物を駅で販売、両社の物流網を生かす

地方活性化に関する協定を締結した日本郵便の諫山親副社長(右)とJR東日本の石川明彦常務=12日、東京都千代田区
地方活性化に関する協定を締結した日本郵便の諫山親副社長(右)とJR東日本の石川明彦常務=12日、東京都千代田区【拡大】

 日本郵便とJR東日本は12日、両社の物流網を生かし、新幹線で東北地方の農産物を運んで東京駅で販売するなど、地域活性化に関する協定を締結したと発表した。新幹線駅までの運送を日本郵便が担う。

 年度内にもJR立川駅(東京都立川市)に金融コンサルティングに特化した郵便局窓口を設けるなど、郵便局と駅の連携を強化、将来的には無人駅の業務を郵便局に委託するなどの協業を模索する。

 農産物の販売サービスは秋ごろ開始する。宮城県の複数の郵便局を拠点に地域の新鮮な農産物を集め、日本郵便がJR仙台駅まで搬送する。農産物は、付加価値を上乗せし、仙台駅やJR東京駅で販売する。JR東にとって、人口減少で利用客が先細る中、地域振興に力を入れ、観光客増加につなげるのが狙い。日本郵便も、地方活性化の役割を求められており、利害が一致した。

 JR東は昨年7月から、年に数回不定期で地方の農産物を乗客の少ない時間帯の新幹線で運び、東京駅で販売するイベントを開催。ただ、生産者は新幹線駅まで運搬しなければならず、負担が大きかった。日本郵便の諫山親副社長は「両社とも地域社会の活性化を目指すという点で一致している」と意義を強調した。

 郵便局と駅の関係強化では、郵便局と駅の一体運営を進める。例えば、過疎地の無人駅に郵便局を移転させ、切符の販売や改札業務などをJR東が日本郵便に委託することを検討する。立川駅に設置する金融コンサルタントに特化した郵便局窓口には、時間を選ばずに仕事ができる共有スペースの「シェアオフィス」を併設し、宅配ロッカーを整備。都市部では通勤客を意識した駅の利便性向上を図る。