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経営破綻のタカタ、泥沼のお家騒動で「場外戦」 親子喧嘩が訴訟沙汰へ (1/2ページ)

 製造業では戦後最大の倒産となったタカタ。事業譲渡がこのほど完了したが、今度は創業家の前社長と実母の「親子喧嘩」で民事裁判に発展していることがわかった。一時はシェアトップを誇ったタカタ一族には、宴の後に場外戦が待っていた。(東京商工リサーチ特別レポート)

◆親子で互いの派閥の役員を解任し合う

 エアバッグ異常破裂の問題で2017年6月、製造業では戦後最大の倒産となったタカタは、今年4月にキー・セイフティー・システムズ社に事業譲渡が完了し、5月23日に再生計画認可決定を受けた。

 ところが、今度はタカタ創業家の高田重久・前タカタ社長と実母の高田暁子氏との間の「親子喧嘩」で、民事裁判に発展していることがわかった。

 事の発端は、タカタの民事再生手続きの終結を睨んだ創業家の資産管理会社の運営についてだ。創業者が相続で揉めないようにグループを形成したが、思惑は倒産で脆くも崩れ去った。親子間でお互いに役員を解任し合うお家騒動。一時はシェアトップを誇ったタカタ一族には、宴の後に場外戦が待っていた。

 東証1部上場だったタカタの大株主は創業家の持株会社TKJで、持株比率は過半を超えていた。TKJの親会社は創業家の資産管理会社A社。その親会社はB社、C社、E社と遡り、そしてE社の株主は暁子氏が40%、重久氏(長男)が30%、重久氏の弟(次男)が30%保有し、タカタ創業家の主流だった。

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