富士フイルム、米ゼロックス提訴 買収破棄で損害1千億円超

富士フイルムHDの本社が入るビル=東京都港区
富士フイルムHDの本社が入るビル=東京都港区【拡大】

 富士フイルムホールディングス(HD)は18日、米事務機器大手ゼロックスが買収計画を破棄したのは契約違反だとして、損害賠償を求めて米ニューヨーク州の裁判所に提訴した。賠償額は10億ドル(約1100億円)超と見込んでいる。

 19日には「両社の統合が双方の株主にとって短期的にも長期的にも多大な利益をもたらす唯一の正しい道だ」とコメントした。ゼロックスの新経営陣に対し、契約履行を迫りつつ買収条件の再交渉の余地も残しており、訴訟は買収計画を少しでも前進させるための材料とみられる。

 訴状では「物言う株主」として知られるカール・アイカーン氏が大株主となっているゼロックスの一連の対応を「半数以下の株式しか持たないアイカーン氏らの気まぐれに従った」と批判した。

 ゼロックスが実際に計画を破棄した場合は、賠償額に加え1億8300万ドルの違約金も支払う義務があるとも主張した。

 富士フイルムHDは、米裁判所が4月に買収差し止めの仮処分を出したことを不服として上訴している。9月にも審理が始まる予定だ。ゼロックスを相手とした今回の損害賠償請求訴訟と並行して法廷闘争を続ける。