18日午前7時58分ごろ、大阪府北部で震度6弱の地震があった。気象庁によると、震源の深さは約13キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6.1と推定される。大阪府で震度6弱を観測したのは観測態勢が整った1923年1月以降、初めて。製造設備の被害などで、多くの工場が稼働を停止したほか、小売りや飲食店も営業中止に追い込まれるなど企業活動に大きな影響が出た。正常化の動きも出ているが、影響はインフラや幅広い産業に及んでおり、完全復旧には時間がかかりそうだ。
パナなど工場停止
震源地に近い大阪府高槻市で照明器具を生産するパナソニックの工場は、ガスの供給が止まり、設備の状況確認もあり稼働を停止。製造現場の自動化用機器などを作る同豊中市の工場でも、設備の一部に不具合が生じ、生産を取りやめた。シャープは冷蔵庫などをつくる八尾事業所の稼働を一時停止。ダイキン工業も、空調向けフロンガスをつくる同摂津市の工場を停止した。
高槻市には第一三共(薬品)、明治(菓子)、ニチレイフーズ(冷凍食品)の工場もあり、いずれも稼働停止を余儀なくされた。
自動車では、ダイハツ工業が、親会社のトヨタ自動車などの小型車を生産する本社工場(大阪府池田市)を停止したが、18日夜から稼働を再開。ホンダと三菱自動車も一部工場で稼働を停止したが午前中に復旧した。