「信用スコアに応じ優遇」 ネット各社、模索の行方は (1/2ページ)


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 Jスコアが21日に始めたECの履歴と金利の優遇を結びつけるサービスは、AIがECなどさまざまなサービスの利用履歴を分析して得点化する「信用スコア」に基づく優遇サービスの日本での萌芽(ほうが)ともいえる。信用スコアの活用は中国をはじめとした各国で広がっており、日本のインターネット企業各社も前向きに検討しているが、個人情報に対する国民性の違いなどから普及が進むかは未知数だ。

 「メルカリで良い評価が10個ついていれば、スマートフォンのバッテリーのレンタルが預かり金不要になるようなポジティブなイメージだ」。フリーマーケットアプリ大手のメルカリの山田進太郎会長は、メルカリの利用履歴を利用者の信用スコア算定に生かすサービスの構想について、こう語っている。

 また、証券業務など金融事業の多角化を進めるLINE(ライン)の出沢剛社長も「金融事業から得られるデータやLINEの利用データなどを使うことで新しい信用スコアが算出できる」と説明。「金融事業全体の根底に信用スコアの活用がある」と強調した。

 両社の狙いは信用スコアを核とした各種サービス利用者の囲い込み。念頭にあるのは中国で急速に進む信用スコアに基づくサービスの普及だ。

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