村上ファンド系が出光に投資、28日株主総会 昭和シェル合併、波乱含み (1/2ページ)

出光興産社長の木藤俊一氏(左)
出光興産社長の木藤俊一氏(左)【拡大】

 石油元売り大手の出光興産をめぐり、「物言う株主」と知られる村上世彰氏が関わる投資ファンドが株式を保有していることが分かった。市場関係者が明らかにした。出光は昭和シェル石油との経営統合に合意してから間もなく3年たつが、出光の大株主の創業家は反対姿勢を崩していない。出光の28日の株主総会は波乱含みだ。

 出光と昭和シェルは2015年7月に経営統合に合意し、11月に両社の対等合併を決めた。しかし、出光の創業家は両社の企業体質が違い、統合効果が得られないと主張し、16年の株主総会で反対を表明した。

 出光は公募増資によって創業家の持ち株比率を下げる一方で、創業家は株式を買い増すなど両者のつばぜり合いが続いている。

 市場関係者によると、村上氏のファンドが保有するのは1%弱。出光と昭和シェルが合併すれば、企業価値が上がるとの考えから賛成の立場だといい「創業家と接触して経営統合を説得しているとの情報がある」と指摘する。

 合併を目指す出光経営陣と連携は取っておらず、状況を悪化させかねないとの見方もあるようだ。

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