【クラウドWatch】勤務シフト、AIと行動心理学で作成

 ■セコム、自動化サービス共同開発

 セコムのグループ会社でBPO・ICT事業を担うセコムトラストシステムズは、吉野家と人工知能(AI)ベンチャーのエクサウィザーズ(東京都港区)とともに、勤務シフトの「AI自動作成機能」と、AIと行動心理学を活用した「AIリコメンド機能」の2つのAI機能を搭載した勤務シフト自動作成サービス「セコムかんたんシフトスケジュール」を開発したと発表した。9月にサービス開始予定。

 ◆吉野家ノウハウ活用

 開発したサービスは、多くのアルバイトやパートなどのスタッフを抱える飲食・小売業の店舗管理者にとって大きな負担となっている勤務シフトの作成を効率化する。

 警備員や看護師向けのAIを使った勤務シフト自動作成の技術と長年の運用経験を持つセコム、飲食店舗運営の豊富なノウハウを有する吉野家、AIによる人事業務サポート技術と実績を有するエクサウィザーズが得意分野の技術などを持ち寄って新サービスを開発した。AIと行動心理学を活用したサービスは国内初だ。行動心理学に関しては、社会心理学者の正木郁太郎氏(東京大学・大学総合教育研究センター特任研究員)の監修を受けている。

 サービスではまず、スタッフの希望に基づいて、AIが勤務シフトを自動作成する。次に、欠員個所には、行動心理学に基づく特長分析結果やこれまでの応援実績を踏まえ、最適な候補者をAIがリコメンド(推奨)する。これらの機能により、管理者の勤務シフトの作成・調整に要する手間や、人為的ミスの削減、身体的・心理的負担の軽減を図れるとしている。

 セコムのAIによるシフト表自動作成技術、吉野家の店舗運営ノウハウを活用し、飲食・小売業特有の繁忙期に応じたシフトや短時間シフトなどの多様な働き方にも対応する。日別のシフト表には、「キッチン」や「フロア」など仕事内容と時間帯が表示され、シフトの詳細が一望できる。

 ◆スタッフを個別分析

 スタッフによる勤務の希望登録は、パソコンのほかタブレットやスマートフォンから行うことができ、登録した内容や勤務シフト表、欠員個所もどこからでも確認できる。

 他店舗との人員調整(応援)機能も備え、AIにより自動作成された勤務シフト表を基に、欠員となる日、時間帯、店舗、役割などの情報が一覧で表示される。管理者は欠員個所を簡単に把握でき、スタッフは欠員個所の応援募集にスマートフォンなどから応募できる。

 AIによるリコメンド機能では、吉野家の店舗運営ノウハウと行動心理学に基づいて開発したアンケートを事前に実施し、スタッフ一人一人の特長(性格や志向)を分析。欠員個所に対して、エクサウィザーズが開発したAIが、スタッフの特長、勤務状況、応援実績を基に、補充候補のスタッフを抽出し、スタッフの特長に応じた最適な依頼要領のアドバイスとともに管理者に示す。このAIは学習機能を持ち、実績を蓄積することでリコメンドの精度が高まる。

 セコムがこれまでに「安全・安心」を提供してきた知見と、吉野家の豊富な店舗運営ノウハウに、エクサウィザーズの最新技術を活用したサービスにより、多種多様な各種飲食・小売業店舗の効率的な業務運営を支援するとともに、働き方改革および社会の生産性向上にも貢献していくとしている。(インプレスウオッチ)