米ハーレー、生産を国外に 欧州向け、報復関税回避 トランプ政権保護策裏目

ハーレーダビッドソンの二輪車(ロイター)
ハーレーダビッドソンの二輪車(ロイター)【拡大】

 米二輪車メーカーのハーレーダビッドソンは25日、欧州向けの二輪車製造を米国から外国に移す方針を明らかにした。米国による鉄鋼とアルミニウムの輸入制限への報復措置として、欧州連合(EU)が二輪車の輸入関税を引き上げたため。トランプ米政権が自国産業保護のために実施した鉄鋼輸入制限が製造業の海外流出を招き、裏目に出た格好だ。

 ハーレーは欧州の高関税を回避するため、9カ月~1年半かけて外国の工場での生産態勢を拡大する。米国から欧州に輸出するハーレーの二輪車の関税は6%から31%に上昇し、負担額は1台当たり平均で約2200ドル(約24万円)増加。

 ハーレーは「外国生産を増やすのは望んでいることではないが、欧州事業を維持するためだ」と説明している。(共同)