みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ証券は28日正午、システム障害でサービスを停止していたインターネット取引を再開した。だが、当初予定した午前6時には再開できず、取引停止は3日にわたった。みずほFGが現在進行中の銀行システムの移行作業にも不安を残す結果となり、グループ内の責任問題に発展する可能性もある。
「安堵(あんど)感はあるが、緊張感も続いている」。みずほ証券のシステムトラブルにここ数日振り回された関係者はネット取引の再開を受けてこう語った。
システム障害は25日早朝に判明し、26日午前6時から全面的にシステムを停止。27日夜の記者会見では、週末の23、24日のシステム更新で一部の設定に誤りがあったことが原因と説明。再開は28日午前6時を目指すとした。
予定通りの再開とはいかなかったのは、システム停止中に累積した注文データの処理に時間がかかり「2次災害、3次災害が起こらないようしっかり安全性を確認した」(みずほ証券)ためだという。
システム障害によって、売買が成立しなかった約1200件の注文については、みずほ証券が顧客への補償などの対応をする。負担額は明らかにしていないが、「経営や財務に大きな影響は与えない」(幹部)という。