総会ピーク、物言う株主と対話強まる 株主提案を受けた企業、最多の42社 (1/2ページ)

武田薬品工業の株主総会に向かう株主ら=28日、大阪市
武田薬品工業の株主総会に向かう株主ら=28日、大阪市【拡大】

 東京証券取引所に上場する3月期決算企業の株主総会が28日にピークを迎え、全体の約30%に当たる約700社が開催した。企業に経営改革を促す株主の姿勢が強まり、株主提案を受けた企業は過去最多となる一方、株主全体の賛同を得やすい提案も目立つ。企業も株主との対話に乗り出すなど、「物言う株主」との新たな関係構築が進む。

 「持ち合い株の問題性について取締役会と株主に注意喚起できたことは成果。他の株主からも支持を受けたと確信する」

 英投資ファンド「アセット・バリュー・インベスターズ」(AVI)のジョー・バウエルンフロイント最高経営責任者(CEO)は28日に会見し、TBSホールディングス(HD)が保有する東京エレクトロン株の現物配当を求めた株主提案の否決に無念さをにじませながらも、「株保有は続け、継続的で建設的な議論をしたい」と前を向いた。

 三菱UFJ信託銀行によると、総会で株主提案を受けた企業は過去最多の42社。内容も顧問・相談役の存在意義や持ち合い株への姿勢など多彩で、大和総研の吉川英徳主任コンサルタントは「増配や自社株買いといった目先の利益還元から、企業価値を高めるような長期戦略に重心が移っている」と指摘する。

 金融庁が昨年改定した指針で、機関投資家に個別議案の賛否の開示を求めたことも株主提案の注目度を高めている。21日のアルパインの総会では、香港の投資ファンドが提案した社外取締役選任案は否決されたが3割近い賛同も集めた。

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