「つながる車」日本は出遅れ カーナビ普及あだ、商機逃す恐れ (2/3ページ)

通信機能を搭載した車載器を操作する技術者(ブルームバーグ)
通信機能を搭載した車載器を操作する技術者(ブルームバーグ)【拡大】

 マッキンゼーの調査では、コネクテッドカーによる関連ビジネスの市場は30年に7500億ドル(約83兆円)規模に成長するとみている。国内市場でコネクテッドカーが広まらなければ、データの収集やコネクテッドカーを取り巻くサービスプラットフォームの構築に乗り遅れる可能性もある。

 調査会社、IHSマークイットの松原正憲アナリストはコネクテッドカーにおいて、既に事業基盤を築き上げている欧米の大手自動車メーカーと世界規模で競争している日本の自動車メーカーにとってコネクテッド分野での出遅れは「大きなリスクだ」と指摘する。

 相次ぐ新サービス

 日本市場でコネクテッドカーの導入が遅れている背景には、国内で7割程度の車に搭載されているカーナビゲーションシステムの存在が大きい。日産自動車コネクテッドカー&サービス開発部の村松寿郎氏は、日本の自動車メーカーが同分野で遅れていることは確かだとし、日本のカーナビはドライバーが必要とするほぼ全ての機能を備え、カー用品店でも多くの人が買い求めている。こうした現象は日本独自のものだとした。

 また、IHSの松原氏はドライバーが自分の携帯電話をブルートゥースでカーナビなどに接続し、その通信網を使って情報を取得することに慣れているため、車自体に独立した通信機器を設置することを望む消費者が少ないとみている。

 コネクティビティーの領域で業界をリードするのは、米ゼネラルモーターズ(GM)だ。同社の車載通信システム「オンスター」は、1996年の開始当初は緊急時の対応や安全性向上のための機能が中心だったが、最近ではレストランの予約や近隣のガソリンスタンドの価格が比較できる機能も搭載している。

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