【高論卓説】日本企業はデジタル人材を育成できるか 経営トップ自ら活用術の習得必須 (1/3ページ)

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 日本企業のデジタル武装が本格化してきた。主な目的は、人工知能(AI)などの最新ITを活用し、顧客に新しい付加価値を提供するサービスを創出することだ。デジタル武装を専門に考える組織を作る企業も増えた。新しい取り組みを行うには、日常業務に引きずられないように既存組織から切り離す方が有効だからだ。

 デジタル組織には、(1)イノベーション・リーダー(統括責任者)(2)ビジネス・アーキテクト(プロジェクト推進者)(3)オペレーション・デザイナー(業務プロセス設計者)(4)スーパー・エンジニア(技術評価者)-などの「デジタル人材」が必要となる。

 だが、これらの要員の確保と育成は簡単ではない。AIの開発やデータ分析などを行うエンジニアは、大手IT企業であっても十分な数を確保することが難しい。海外の大手IT企業が用意する年収は1000万円を軽く超える。トップのエンジニアになると、さらに桁が増えるといわれている。

 それに加えて悩ましいのは、デジタルを活用するビジネスセンスの強化だ(以下、デジタルセンス)。主にビジネス・アーキテクトに期待されるスキルだが、他の人材にも要求される。新しい技術を活用すべき領域を見極め、顧客が喜ぶとともに、自社の収益が期待できるサービスを考え出す。企業は新しい商品やサービスの開発には力を入れてきたのだが、デジタルを活用するやり方となると経験豊かとはいえない。

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