電波関連産業3倍112兆円 総務省懇談会 40年の市場規模試算

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 電波制度改革や電波利用の将来像について検討してきた総務省の有識者懇談会は5日、報告書案をまとめ公表した。2030年代に、第5世代(5G)移動通信方式の次の通信規格などの次世代技術の活用を進め、電波関連産業の市場規模を40年に15年の約3倍の112兆円まで拡大できると試算した。昨秋の規制改革推進会議の答申を受けて議論してきた電波利用料については、携帯電話事業者の利用料を放送事業者と同水準まで下げるなどの提言を盛り込んだ。

 懇談会は、急速な人口減少が進む30年代には、電波の利用により「持続可能で多様な人材が参画する社会の実現を目指すべきだ」と指摘。そのために、20年の実用化を目指す5Gの次の通信規格で現在の携帯電話と比べ1000倍以上の速度を実現する「ビヨンド5G」や、無線通信によるIoT(モノのインターネット)システムなど7つの次世代技術が必要だと提言している。

 一方、限られた資源である電波の効率的な利用に向けて、規制改革推進会議が提言していた電波の割り当て手法の見直しについては「(価格競り上げ方式の割り当て手法)電波オークションは引き続き、各国の動向を注視」という表現にとどめ、導入の可否は示さなかった。

 また、規制改革推進会議が放送と通信で2倍の差がある現状の見直しを求めていた電波利用料については、携帯電話が全国に普及して公共的な役割を果たしつつあることから、放送と同様の利用料算定式を適用し、「放送と同水準まで下げるべきだ」との提言を示した。