【マネジメント新時代】カーシェアリング運営の難しさ! 求められる分析と対応策 (2/3ページ)

ボロレグループとパリ市によるカーシェアリングのサービス拠点(ブルームバーグ)
ボロレグループとパリ市によるカーシェアリングのサービス拠点(ブルームバーグ)【拡大】

 今回の事態は、累積赤字が増えたことについて、自治体側とボロレ側で原因のなすりつけあいが始まっている。今一度、情報を基に筆者なりに原因を整理してみたい。

 ユーザーからの支持

 モノを購入せず、使いたい時だけ使用するシェアリングエコノミーは世界的な潮流である。このため、日本でも毎年カーシェアリングビジネスが興隆となっている。一般的にカーシェアリング企業とユーザーが直接契約するB2Cビジネス(一般消費者向け事業)形態であるため、ユーザーの声は届きやすい。

 一方、パリのオートリブの場合、運営側である自治体と、それを受託する企業との形態であることから、ユーザーの声が正しく届き、それが各種サービスに反映されていたのか懸念が残る。指摘はされていても、どちらかの問題であるとして、結局ユーザーが納得するサービスに展開されていたのであろうか。

 もう一つは、ビジネスモデルとしての収益性に問題はなかったかという点である。ボロレグループは、2010年に複数の企業が参加する入札で、サービス形態、収益性なども考慮して選択された。パリ市内で実施している自転車のシェアリングサービス「ベリーブ」も同様であるが、シェアリングサービスは、車両をどこに適正に配置し、どうすれば収益が得られるかがカギである。そのため適切な運営管理は行われていたのであろうか。現在だと、人工知能(AI)を駆使して最適な車両配置にしながら台数規模と収益性を確保することを狙うことも可能ではないかと思われる。

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