次の手がある?
液晶関連事業を主力とするシャープだが、有機ELも試験的に生産している。以前から自社製スマホに導入することが検討されてきた。
だが、最近は雲行きが変わってきている。戴正呉社長は6月6日、産経新聞などの取材に対し、テレビも含めたディスプレーパネル全般の話として「(有機ELの生産は)投資の問題で、技術の問題ではない。経営者として慎重に考えないといけない」と消極的な発言をしている。
有機ELパネルは液晶パネルよりも部品が少ないため価格的な優位性が高くなり、一気に切り替わる可能性もあるとされた。
だが、有機ELの供給元はスマートフォンに使われる小型がサムスン、テレビに使われる大型がLG電子の韓国2社に偏り、値段は大きく下がっていない現状だ。液晶パネルの地位をすぐさま脅かすような状況にはなっていない。
こうした背景から、シャープが即座に有機ELスマホを出す可能性は低くなっているようだ。だが、今回の新製品「R2」では、AIを使い動画と静止画像の同時撮影を可能としたシャープ。画期的な新機能をいかに生み出して、スマホ市場でどこまで拡大できるか注目だ。