【株式ニューカマー】IT投資支援で中小企業を黒字化へ

ライトアップ白石崇社長
ライトアップ白石崇社長【拡大】

 □ライトアップ・白石崇社長

 ライトアップは、クラウドソリューションによる中小企業向け経営支援コンサルティングを手掛け、赤字で悩む企業の生産性を向上させて業績を改善し、「全ての中小企業を黒字にする」という経営方針で事業を展開する。6月22日、東証マザーズ市場に新規上場した白石崇社長は「技術開発を進め、より低価格のサービスを提供していく」と語った。

 ◆勉強会に2万社参加

 --具体的な事業内容は

 「経営課題解決策を示す検索サイト『Jエンジン』に、『設備投資資金』『人材採用』などと入力すると、解決策が表示される。しかし、これだけでは実際にどう活用すればいいか分からないことが多いので、当社のスタッフによるコンサルティングサービスも提供している。もう一つがITツールの共同開発・仕入れを行うネットワーク『JDネット』。人材採用・研修、販促支援ツールなどを800社を超す中小企業と共同で開発するほか、一括購入している。JエンジンとJDネットで売上高の75%を占める」

 --JエンジンとJDネットのそれぞれの特徴は

 「両サービスとも、広告費をかけず口コミ中心に集客している。Jエンジンはウェブ運営のほかに、全国各地で自治体、銀行、電力会社、生損保、士業事務所などと経営勉強会を開催している。昨年は合計600回実施し、約2万社の経営層が参加した。当社はネット企業だが、こういった形で顔を合わせて交流する機会も提供している。2017年9月末時点でウェブ会員は約1万2000社だが、勉強会の会員も合わせると4万社を超える。JDネットの会員は、18年3月期は808社だが、19年3月期には939社へ増加を見込んでいる」

 --中小企業がIT投資をするメリットは

 「経済産業省の調べによると、IT化を進めることで経常利益率が1.46倍になったというデータがある。IT化投資は経営にプラスになるが、なぜ進まないかについて、中小企業庁の調査では資金、人材、ノウハウの不足を要因としてあげている。この部分をしっかり支援することで、中小企業の経営を改善していく」

 ◆AIでコンサル自動化

 --業績の推移は

 「投資が重なり営業損益は赤字が続いていたが、14年3月期を底に、Jエンジンの立ち上がりとともに反転した。18年3月期の売上高は前期比17.3%増の16億600万円。営業利益は同46.8%増の4億2600万円と過去最高益を達成した」

 --今後の事業展開は

 「Jエンジンを中心に人工知能(AI)化に取り組み、1年後にはコンサルティングを自動化する。そうすれば資金的余裕のない地方の中小企業に対して、これまで数十万円かかっていたコンサルティング費用を無料に近い形で提供できる可能性もある。21年3月末には1000種類以上の経営課題解決策を国内企業の1割にあたる30万社へ提供することを目指している」

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【プロフィル】・白石崇

 しらいし・たかし 筑波大院修了。1997年日本電信電話(現NTT)入社。2001年サイバーエージェント。02年ライトアップを設立し、現職。44歳。茨城県出身。

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【会社概要】ライトアップ

 ▽本社=東京都渋谷区渋谷2-15-1 渋谷クロスタワー32階

 ▽設立=2002年4月

 ▽資本金=2億9400万円

 ▽従業員=92人(2018年3月末時点)

 ▽売上高=16億9800万円(19年3月期予想)

 ▽事業内容=ITを活用した中小企業向け経営コンサルティング、コンテンツ受託制作