日産の検査不正 根深い「ごまかし体質」 製造業、地盤沈下の懸念強まる (2/2ページ)

記者会見する日産自動車の山内康裕CCO(中央)ら=9日午後、横浜市
記者会見する日産自動車の山内康裕CCO(中央)ら=9日午後、横浜市【拡大】

 ルノー筆頭株主のフランス政府はルノーと日産の経営統合を求めているとされ、3社連合を取り巻く主導権争いが、くすぶっている。検査不正を発表した9日の会見にはカルロス・ゴーン会長、西川広人社長とも姿を見せなかった。企業統治の甘さに対する不信感がグループ内で広がれば、日産側が望まない形での統合論議が盛り上がる恐れも否定できない。

 技術伝承より効率化

 日本の製造業では昨年来、日産に限らず製品データの不正が相次いでいる。神戸製鋼所が起こしたアルミニウム製品などのデータ改竄問題は、東京地検特捜部と警視庁が家宅捜索に踏み切り刑事事件に発展。三菱マテリアルや東レグループでも同種の問題が見つかり、海外メディアは「『日本株式会社』で何が起きているのか」と報じた。

 早稲田大大学院の長内厚教授(経営学)は「多くの企業が効率化や合理化を優先し、技術の伝承をしてこなかった。品質を維持する組織統治を怠ってきた結果ではないか」と、製造現場の在り方に警鐘を鳴らした。