出光・昭和シェル、3年越しで実現へ 創業家主要メンバー賛同で来年4月統合

握手を交わす(左から)昭和シェル石油の亀岡剛社長と出光興産の月岡隆会長=10日、東京都千代田区
握手を交わす(左から)昭和シェル石油の亀岡剛社長と出光興産の月岡隆会長=10日、東京都千代田区【拡大】

 石油元売り2位の出光興産と同4位の昭和シェル石油は10日、2019年4月1日の経営統合で合意したと発表した。大株主である出光創業家の反対で足踏みが続いたが、創業家の主要メンバーが賛同に転じた。石油元売りは昨年4月に誕生したJXTGホールディングス(HD)と出光・昭シェルの「2強」にコスモエネルギーHDを加えた3グループへの集約が進む。

 出光と昭シェルは15年11月に統合で基本合意。その後、16年6月の出光の定時株主総会で出光創業家が反対意向を表明し、統合は暗礁に乗り上げていたが、3年越しで実現に向かう。

 株式交換を実施し、出光が昭シェルの全発行済み株式を取得して完全子会社化する。統合後の商号は「出光興産」だが、対外的には「出光昭和シェル」の呼称を用いる。ガソリンスタンドなどのブランドは一定期間、それぞれ維持する。

 今年12月に両社がそれぞれ臨時株主総会を開き、統合の承認を得たい考え。

 出光は今年4月に創業家と協議を再開。創業家は全体で出光株の約28%を保有するが、出光昭介名誉会長の長男正和氏(保有割合1.16%)と正和氏が社長を務める資産管理会社の日章興産(同13.04%)から賛同を取り付けた。統合後に出光創業家から2人の取締役を受け入れる。

 日章興産の代理人は「出光をより良い会社とすべく経営に参加して尽力する」とした。

 東京都内で記者会見した出光の月岡隆会長は「両社で前だけを向いて進んでいく」と強調。同席した昭シェルの亀岡剛社長も「アジアで屈指の競争力を持つリーディングカンパニーになっていける」と述べた。