【経済インサイド】“優秀”だが「野良ロボット」も!? 生保や銀行で急速普及、事務作業ロボ (1/3ページ)

日本生命保険が導入した「日生ロボ美」は従業員に親しまれ、かわいらしい姿にキャラクター化された(日本生命提供)
日本生命保険が導入した「日生ロボ美」は従業員に親しまれ、かわいらしい姿にキャラクター化された(日本生命提供)【拡大】

  • RPA導入で生まれた余剰人員で組織された、顧客を訪問して書類作成などの手続きをサポートする「かけつけ隊サービス」(太陽生命保険提供)
  • RPA導入で生まれた余剰人員で組織された、顧客を訪問して書類作成などの手続きをサポートする「かけつけ隊サービス」(太陽生命保険提供)

 生命保険や銀行などの金融業界で、パソコンの入力作業やメールの送信といった定型的な業務を自動化することで効率化を図るRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が進む。事務仕事はパソコンやコンピューターネットワークのサーバー上のロボット(ソフトウエア)に任せ、生まれた余剰人材を別の分野に注力させることもできる。一方でロボットが“野生化”し、「野良ロボット」が生まれるリスクもあるという。

 日本生命保険が平成26年に導入した「日生ロボ美」は、銀行の窓口販売部門の事務に専従するソフトだ。26年にRPAの一環として導入後、社員が付けた愛称「ロボ美」が定着し、昨年に正式命名され、入社式まで開かれた。ミスなく休まず働く仕事ぶりが評価され、今年6月からは資産運用部門の事務作業にもRPAが導入された。

 RPA導入のメリットは、ロボットなのでミスが発生しにくく、従業員のような労務管理上の制約がなく、夜間や休日も稼働できることが挙げられ、人手不足の解決策になり得る。

 名前は付けないまでも、RPAの取り組みは他生保でも導入が進む。第一生命保険は昨年、全社業務にRPAを導入すると発表。明治安田生命保険は31年度末までに28年度比で3割程度の業務効率化を掲げている。住友生命保険も一部業務で実証実験しており、実用化を検討中だ。空いた人員は、保険とITを融合したサービス「インシュアテック」(保険版フィンテック)などの成長分野に振り分けたり、機械にはできない企画や営業の部隊に送り込んだりしている。

「機械にできる業務、人間にしかできないサービスに」