54カ月連続で賃料上昇、東京都心のオフィスビル


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 オフィス仲介大手の三鬼商事(東京都中央区)が12日発表した東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の6月時点の平均賃料は、3・3平方メートル当たり2万108円だった。約9年ぶりに2万円台に乗せた5月に比べて0・44%増加、54カ月連続の上昇となった。好業績に伴って企業のオフィス拡張需要が強く空室が少ない状況が続いており、都心部のオフィスビル市況は当面の間、堅調に推移しそうだ。

 空室率は2・57%で前月に比べて0・11ポイントの低下となった。BCP(事業継続計画)やセキュリティー対策、採用活動の強化、働き方改革の推進といった複合要因が市況を支える。

 例えば5月に完成した地上22階のオフィスビル「住友不動産御成門タワー」(東京都港区)は、免震構造の採用など高度なBCP対策が評価され、満室の状態で稼働を始めた。

 オフィスの移転に伴う動きも活発だ。新日鉄興和不動産は本社を大型再開発ビル「赤坂インターシティAIR」(港区)に移転したが、9階建ての前本社(同)はサービス系企業が一括で賃借するなど「空くと即座に埋まる傾向が鮮明」(新日鉄興和不動産の永井幹人社長)という。

 都心5区では平成32年にかけて大型ビルの大量供給が続く。女性やシニアといった就業者数の増加や働き方改革の進展でオフィスを拡張する企業が増えていることもあって、当面の都心部の市況は好調を持続しそうだ。