これにより、TDSの来場者ターゲットを、子供を含めたファミリー層、特に祖父母、親、子供の3世代が楽しめるように軌道修正したのだ。
同時にTDSにファミリー層を取り込むことで、TDLの混雑解消にもつなげる。
OLCは、TDR全体の来場者数は公表しているものの、TDLとTDSの来場者内訳は公表していない。ただ、TDLの来場者がTDSを大きく上回っているのは明白。TDLが全世代を対象にしているのに対し、TDSは「大人のテーマパーク」の性格が強いからだ。
今回の拡張と新アトラクション新設で、TDSを全世代向けのテーマパークとすることで、結果的にTDLの来場者比率が下がり、混雑問題の緩和にもつながるというのだ。
それだけに、今回のプロジェクトは単なる拡張ではなく、「事実上、第3のテーマパークを作るのと変わらないビッグプロジェクト」(上西氏)という。
OLCの加賀見俊夫会長はプロジェクト発表の会見で、「これまで見たことのないテーマパークをつくる新しいステージに入った」と強調していた。そのときはその意味を理解できなかったが、隠れた狙いが浮き彫りになったことで、TDRが大きく変わろうとしていることを実感し始めている。(平尾孝)