企業の人材育成支援などを手掛ける星和ビジネスリンク(東京都港区)は、50代以上の会社員に特化した、セカンドライフ支援事業に乗り出した。ポータルサイト運営や企業向け研修プログラムなどを実施して情報提供や学習機会を提供することで長寿社会を生きる新しい「次世代シニア」像を提唱する。
次世代シニアを会社に頼らず自発的な考えで人生を歩む「自走人」と独自に定義付け、自走人の育成を目的に、一般社団法人定年後研究所を設立した。
具体的には、定年準備と定年後の生活を充実させるための情報を網羅したポータルサイト「定年3.0」と、仲間づくりを促すウェブ上のトークルーム「50’Sコミュニティ」を開設した。さらに企業の従業員向けのキャリア、マネー、個人リスクの各プランについての研修プログラム「人生100年ライフプラン研修」を始めたほか、個人向けのモチベーションや健康意識を高める研修プログラム「50代のためのキャリア羅針盤」の開講を10月に予定している。
定年後研究所によると、役職定年、配置転換、出向の3つの要因で50代の会社員の生産性が低下。同研究所とニッセイ基礎研究所は、約1兆5000億円の経済損失をもたらすと推計している。定年後の課題を解消するため、50代から準備することで、自立した人生の後半を充実して過ごすための支援事業を進めていく。