アマゾンのクラウドと真っ向勝負も NTT西の小林新社長、速さと安定性のエッジで対抗 (2/3ページ)

インタビューに答えるNTT西日本の小林充佳社長=大阪市中央区のNTT西日本本社(奥清博撮影)
インタビューに答えるNTT西日本の小林充佳社長=大阪市中央区のNTT西日本本社(奥清博撮影)【拡大】

 小林氏には勝算がある。あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」環境が広がり、平成32年には次世代通信規格の「5G」サービスが日本国内でも開始されるなか、自動車やロボットの自動制御など膨大な量の情報を高速処理する技術が求められている。

 しかしサーバーが遠隔地にあり、情報が集中してネットワークに「負担がかかりすぎる」(小林氏)クラウドでは、処理が遅れるとの認識が産業界で広がっている。一方でエッジは、NTTが数キロおきに保有する通信ビルなどで情報を処理するため、スピードや安定性でクラウドに大幅に勝る。

 クラウドサービスを最大の収益源とするアマゾンは現在、日本国内で10万を超える顧客を持つ。関西でも事業拡大に意欲をみせており、6月には大阪で初となる、同社のクラウドサービスを紹介する大規模イベントの実施を計画した(大阪北部地震を受けキャンセル)。

 小林氏は一方で、顧客の要望に合わせてクラウドとエッジを組み合わせ提供する形も想定しているという。その場合は「アマゾンと組むこともあり得る」とも語る。

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